東芝がCEATECで公開していたチップにSuperEngineというものがある。
このチップはPS3にも搭載されているCELLプロセッサからSPE(ストリーミングプロセッサ)を
8→4へ減らして、ビデオデコーダなどの機能を搭載した製品だ。
この製品はパソコンに積むことになっており、様々な処理をCPUに変わって処理してくれるらしい。
現代のCPUはマルチコアとなり、x86のコアを複数積んでいる。
しかし、いくら個数を増やしても苦手な処理を行わせるときには
やはり効率が悪いことは言うまでもない。
だからこそ、パソコンはグラフィックボードを搭載しているのである。
半導体としては、同レベルであっても、回路構成を変えることにより
グラフィック性能を大幅に向上させることが可能である。
専用回路を搭載すれば、CPUにくらべて数十倍~数百倍のレンジも夢ではない。
そこで、得意分野の違うプロセッサを集積するアイデアはCPUでも行われており、
インテルは小型のCPUを多数接続したネットワークプロセッサ、AMDはGPUとの統合CPUで
ストリーミング処理を行うつもりである。
東芝は現時点でできるCellを活用し、パソコンの性能を上げて、他社との差別化をするつもりだ。
これは、標準チップ以外を採用したアプローチとして過去にFXボードなどもあったが
それをもっと汎用化していくのがSuperEngineである。
しかし、使い道がまだ明確でなく、はたして活用できるのか?
おそらくCellの開発費があるので、製品化しなくてはいけない社内事情もあるのだろう。
しかし、つくづく日本はプロセッサパワーや半導体性能などを生かせない国である。
いい製品を出しても、活用がいまいちで結局、製品がなくなることが多々ある。
SuperEngineを動画圧縮や動画再生ぐらいにはせめて使ってほしい。
ブルーレイ用のHD動画をリアルタイムで特殊効果の効果を確認できるとか・・・
はたして、どうなるのであろうか・・・・