ちょっと前に、こちら記事で中華製DACーアンプを紹介しましたが、まあノイズを消したりする分には十分機能しているのですが
やはり、音質的にいいわけではありません。
そこで、今回はヘッドホンアンプを作ろうかなと思ったので、まずは、制作する方針を決めました。
音の構成要素は?
デジタルのオーディオでは大きく分けて、音源部分、DAC部分、アンプ部分があります。
音源部分はデジタルなので、音声データということになりますが、デジタルの場合には出力前にデジタル加工などをされるので、その部分も音質には影響します。
DACはデジタルデータをアナログデータに変換する部分で、ここがアナログとの境界線になります。
量子化のビット数やサンプリング周波数もさることながらDACにも忠実度やサンプリング部分を補うような処理が入ることがあります。
最近は1bitの高速変換で変換する1bit DACやDSDと呼ばれる変換など多数存在しています。
もちろん、音源側もそれに対応したものが必要になります。
最後にアンプ部ですが、アナログだけで構成される部分で、DACから出てきた音を電圧増幅や電力増幅をして、ヘッドホンやスピーカーを駆動できる能力をもたせるものです。
DSDなどではそれに対応したものが必要だったり、1bit DACとは1bit AMPのほうが相性がいいなど、色々とありますが、一般的にはAMPというと信号レベルの電圧波形を電圧を増幅したり、駆動用に電力を増幅するものです。
ヘッドホンアンプとは?
ヘッドアンプとは、その名の通り、ヘッドホンを駆動するためのアンプです。
スピーカーとアンプでは必要な電力などが大きく異なるので、専用設計のほうがいいということもあります。
また、ヘッドホンだけを駆動する場合には電力がそこまで必要ないので、コンパクトで安価に作りやすいという理由もあります。
最近はやっている理由はいくつかあると思っています。
・ヘッドホンのほうが安価に高音質を狙いやすい。
・家の事情的にスピーカーをガンガン鳴らしづらい。
・スマホで音楽を聞く人が増えているので、ヘッドホンアンプが相性が良い。
こういった事情かと思っています。
ヘッドホンアンプをなんで作るのか?
ヘッドホンアンプをなんで作るのかというと、手間はかかりますが、市販品よりも安価に作れることが・・・ある?
あとは、好みの作りにできることやアンプの特性を好きなように構成できるなどがあります。
まあ、こだわりと言われればそうですが、安価にこだわりたい人にはおすすめです。
どんなヘッドホンアンプを作るか?
アンプの役目というと、単純にいうとDACの出力を忠実に増幅して、ヘッドホンに電力を供給する。
・・・と簡単にいうとそうなってしまいますが、オーディオの世界が難しいところかもしれません。
忠実に増幅すると面白みがないと言う人も多いと思います。
なので、真空管のようにあきらかに波形がなまるような増幅器のほうがいいと言う人もいますし、色々と周波数特性や歪が味になることも多いです。
そのような中で作ることを工夫していくと、フラシーボ効果的なものから、ごく僅かな効果のために高価な部品を使うなど
行き着くところは、キリがない世界になってしまいます。
そこで、今回の作成方針はこんな感じにしました。
・比較的に安価な部品を利用して作成する。
基本的な部分はしっかり作るが、むやみにお金をかけない
・数値的な説明できるような設計をしたアンプを作成する。
※フラシーボ的なものではなく、きっちりと説明できるような設計にする
・回路図などは公開して、みなさんが自作できるヘッドホンアンプにする
※自己責任です。
全体的にこんな感じで進めていきたいと思います。
ゆっくり進めていく形になると思いますので、進捗があるごとに書き込んでいきます。
ヘッドホンアンプを自作(1)-ヘッドホンアンプとは- https://www.cumeles.com/blog/archives/2857
ヘッドホンアンプを自作(2)-仕様-(USB DAC/ヘッドホンアンプ) https://www.cumeles.com/blog/archives/2956
ヘッドホンアンプを自作(3)-設計~制作-(USB DAC/ヘッドホンアンプ) https://www.cumeles.com/blog/archives/2967