Ryzen3000シリーズが発売になって1週間がたって、その実力がいろいろな方面で話題になっています。
今回のRyzen3000シリーズですが、以前のRyzen2000シリーズのようなマイナーチェンジではなく、フルモデルチェンジというところがポイントです。
今までのRyzen2000シリーズはインテルに比べて大きく2つの弱点がありました。
・コア数が多いけど、1コアあたりの性能であるシングルスレッド性能が低い。
・HandbrakeなどでH.265圧縮をかけた際に、非常に遅くなる
といった問題点がありました。
もともと、AMDのCPUはシングルスレッドではなかなかインテルに勝てたことがなく、インテルの失敗作と呼ばれるPentium4ぐらいでしか買ったことがありませんでした。
Ryzen2000のときにはかなりシングルスレッドは改善しており、10~20%程度のところまでインテルに追いついていました。今回はそれにさらに改良が加わり、シングルスレッドでとうとう並ぶか、少し上回るぐらいまで来ました。
しかもコア数がRyzen3000の方が多いため、コンシューマの最上位では40~50%も早い驚異の性能をだして来ました。Ryzen9 3900は12コアですからね。しかも16コア版の発売が控えているようです・・・
インテルの最上位に位置するCore i9-9900を格下のRyzen7 3700で上回る快挙まで成し遂げました。
HandBrakeのH.265が遅いのは、AVX256命令が128bitを2回計算するという内部の構造的問題でしたが、これもAVX256に拡張してきたので、速度はインテル同様に高速化されました。
ここまで早くなっていながら、Ryzen3000のほうが安いということで、まさに死角なしです。
今は発売したてなので、少し高めですが、もう少ししたら値段が落ち着くと思います。
Ryzen2000シリーズも型落ちということもあり、かなりセールなどで安く売られているので、こちらを狙うのも手だと思います。
きっと、インテルもAMDにやられっぱなしではないと思うので、競争原理でより良いCPUがたくさん出てきそうな気配です。
なんで、インテルがここまで苦戦しているかというのは半導体プロセスの話になるので、別の記事として書きたいと思います。