核融合がかなり前進したというニュースが飛び込んできましたが
日本でも核融合の燃料ペレットの安定化など、日本と米国が引っ張っている状況です。
核融合と聞いて危ない印象を受ける人もいると思いますが、夢のクリーンエネルギーだと思います。
現在の原子炉で使われているのは核分裂反応です。
核融合との違いをものすごく簡単に説明します。
・核分裂はウランなどから出る中性子が次々と原子にぶつかり合って、一定量を集めると臨界と呼ばれる次々と現象がおきる状況が発生します。この時に分裂することで違う原子が生まれるのですが、それと同時に膨大な熱が出ます。
・核融合は水素に超強力なレーザーで高圧、高温状況を創りだします。(太陽の中のような状況です。)このときに水素原子が融合してヘリウムが創りだされると同時に膨大な熱がでます。
2つの方法は出てくる熱でお湯を沸かして水蒸気でタービンを回すことで発電をします。
お湯をわかすのは火力発電などと同じですね。
核分裂では核廃棄物がでますが、核融合は水素からヘリウムが生まれるだけで、海水中にある水素を利用することから無尽蔵のエネルギーと呼ばれている点が違います。
今、話題になっている核のゴミ問題が解決する方法が核融合です。(実際には理想通りにはなっていません。核融合には色々なものがあり、一概にクリーンなだけとはいえないものもあります。)
福島第一原発で発生したメルトダウンも怖れる原因になっていますが、これは核分裂が次々と発生してしまう暴走状態を冷却や減速する制御棒などを利用して制御しながら使うことから発生するのです。
なので、電源喪失など制御下になければ暴走して核兵器と同じ現象に近づいていきます。(一斉に核分裂させる核爆発はそれで難しい技術なので、そこまでには至りにくいですが・・・・)
核融合はレーザーを外部から与えることで融合が始まるので、電源喪失すると核融合が止まってしまいます。暴走状態を制御するのではなく、外部からのエネルギーでその現象を起こし続けるということがもっとも違う点です。
なので、原理的に制御しなければ現象が止まるので安全と言われている理由です。
レーザーでエネルギーを消費するのですが、核分裂よりも膨大な熱を発生させるので、圧倒的に効率も良いと言われています。(商用ベースではないので、現状は予想になります。)
こういったことから今の原子力発電とは異なるものなのです。しかも核融合は兵器への転用が難しいと言われているので今まで兵器開発の技術を適用されなかったことからも、研究が遅れている分野なのです。
まだ発電中に出てくる中性子に強い容器や継続して核融合を起こし続けることが難しいことが課題で、すぐには商用にはならないかもしれませんが
現実的な話としては今の原子力を安全に運用しながら減らしていき、自然ネルギーを取り入れるとともに安定電源として、火力を使用し続けること。
そして核融合の開発を進めていき原子力と置き換えることが将来の人類にとって必要だと思います。
自然エネルギーは不安定すぎて、ソーラーなどは火力発電の多少燃料を減らす程度の効果しか望めません。(夜や曇っているときに電気を使用しないならば問題無いですが・・・)
個人的には核融合をどんどん進めてほしいと思っています。
米国立研究所、核融合エネルギー実験で画期的前進
引用元: 米国立研究所、核融合エネルギー実験で画期的前進 (ウォール・ストリート・ジャーナル) – Yahoo!ニュース.